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謝罪の言葉も、責任見えず=「誰が悪いわけでない」―エンブレム撤回であきれた組織委会見 [日ごろ思うこと]

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本日9月1日に正式に東京五輪・パラリンピック組織委員会はエンブレム撤回を表明した。

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この件に付き、武藤敏郎事務総長は1日の記者会見で、公式エンブレムの白紙撤回について「国民やスポンサーにはご心配や迷惑を掛けた」と謝罪した。

 しかし、責任問題に関してはあいまいな説明に終始し、報道陣からは「誰も悪くないと聞こえる」「どこに責任があるのか」との質問が繰り返し飛んだ。

 武藤氏は会見で、盗用を改めて否定した上で、「ベルギーの劇場のロゴとは全く違うという確信は変わらない」と強調。原案のデザインも含めて「盗用はないという佐野氏の説明や専門家の判断を了承した」と語った。撤回は、あくまで国民理解が得られないことが理由だとした。



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このときの質疑応答は次の通りだ。

質疑応答

―― スポンサーへの補償はどのくらいへのダメージがあるのでしょうか。
槙英俊 決定そのものが本日で今後わかると思う。

―― 問題が発覚してからここまで引きずってしまった責任について。
武藤敏郎 このエンブレムがリエージュのロゴに似ていると言うことに対しては我々は違うと確信していました。28日の会見もそのためのもの。新たな局面を迎えたのは先週末でした。国民の皆様に理解されるようなエンブレムを選ぶ。

―― 佐野研二郎氏へのギャランティーは支払われるのですか? 再公募の際は佐野さんは応募資格あるのでしょうか。
武藤敏郎 賞金は100万円です。再公募についてはまだ具体的にわかりません。佐野さんがそんなことするか分かりませんが、自粛されると思います。


―― 今回のコンペは佐野さんありきと言われていますが。
武藤敏郎 佐野さんありきということはありません。一等に似たようなのがあったときはどうするかと思っておりましたが、2位にするか悩みました。応募要領に修正あるべしと書かれています。1位と2位の差が大きかったのです。半数の人が佐野さんを選んだ。

―― 8月28日の会見で原案を見せオリジナルであると言ってましたが、使用中止の決定打とは国民の支持を得られなくなったことでしょうか?
武藤敏郎 取り下げの理由は国民の理解を得られなくなったこと。

―― エンブレムを使った廃棄の損害は誰が補償するのか。
武藤敏郎 これは関係者に状況を説明して話し合いで解決していきたい。

―― 原案が修正されるのは何と比較されてどんな問題があって修正が行われたのでしょうか。
武藤敏郎 原案が決まった時点でその中に複数、Tが基本としたロゴが似ているので安全の為に修正した。

―― 展開例の画像は流用されていますが、佐野さん自身が認めているのか。また国民の理解を得られなくなったと言っているが。
武藤敏郎 展開例は原作者にアプローチをした。当初クローズな場ではよくあることで問題は無かった。ただ一般に公開するとなると問題がある。それを怠った佐野さんのミス。権利処理をしているかという指摘については我々のミス。

―― ここまで事態が混乱したことと国民の理解が得られなかったことは何が原因だと思いますか。
武藤敏郎 土日のことが最大の問題だった(展開例)。

―― 誰に責任があって責任をどういう形で取るのか。国際的信用を失墜したことについても。
武藤敏郎 関係者3、4人にあると思う。事態の状況を見た上で対処。佐野さんは盗作したことはないと明言しており理解している。その上で取りさげるという決断をして責任を取った。これを長く続けていく方の方が問題あり、新たに作る方を選んだ。

―― 佐野さんは自分から取りさげたいと言ったときの様子。
武藤敏郎 怒っているということはなく冷静だった。一番訴えたかったのはこれは模倣であるから取りさげるというのは納得できなかったと言ってた。オリンピックに関わるのは昔からの夢であり憧れであった。

―― 佐野さんはコンセプトがオリジナルだと言ってた。劇場とオリンピックではコンセプトが違うのは当たり前。コンセプトを審査する項目があるのか。今回の会見に出席しないのは本人の意向なのか。また別で会見を行うのか。
武藤敏郎 佐野さんがどう対応するかは佐野さん次第。永井さんによるとこういうものの考え方はここ数年で変わってきた。似ているのも沢山出てきた。コンセプトを重要視してきた。

―― どなたがどういったセクションで問題が生じたのか曖昧で今後こういった事例はあり得ると思うのですが、ネット社会の中、理解しようとしなかった人のせいなのか。
武藤敏郎 これは誰が責任あると一概に言えない。ネット社会でデザインの独自性を確保するのは難しいと思い全く仰るとおり。いろんな方々の知恵を頂き1964年の伝統的なやりかたではないと思います。

―― 今日の話し合いで佐野さんが自ら取りさげたと言ってましたが、周りの人から「取りさげられますよ」と言ったのか。
武藤敏郎 国民の支持を得られないので取りさげたいとしてた。最初に取り下げという言葉を口にしたのは佐野さんで最終的に3者で決定。

―― 新しいエンブレムを発表する時間はあるのですか。今年中に発表可能なのでしょうか。
武藤敏郎 今の時点では何月とかは分からない。出来るだけ早く作ろうという気持ちは持ってるがいつまでかはわからない。新しいエンブレムが無いということにつて懸念を持っている。

さて、これらの質疑応答の中で、国民の理解が得られないから撤回したと説明しているが、全く国民を馬鹿にした話だ。オリンピック関連では競技場の白紙撤回の際も、国民誰しも感じていることは、すべてがいい加減だということだと思う。
責任所在は明確ではない、予算の計上もいい加減で不透明、安倍総理の白紙撤回判断も安保関連法案強行突破に対する国民の支持率低下をこれ以上拡大させないためだけの判断による突然の白紙撤回等々。今回のオリンピックエンブレエム問題も同じ、つまりいい加減である。

アートディレクターの佐野研二郎氏がデザインした2020年東京オリンピックのエンブレムについて、大会組織委員会が1日、使用中止の方針を 固めたことを受けて、企業経営者らからなる「経済同友会」の小林代表幹事は、企業の場合は商標登録などについては調査会社に依頼してチェックするが、オリンピックの ようなものはオープンの場で知見を聞くのも必要だったのではないかと述べた。
 その上で、「社会全体がたるんでいるんじゃないか」と苦言を呈し、みんなに歓迎される手法を取る必要があるとの考えを示した。

私もその通りと考える。「社会全体がたるんでいるんじゃないか」と苦言を呈したことに拍手を送りたい。




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