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日経平均株価、大暴落の可能性は? [日ごろ思うこと]

先日、日経平均があっさり1万9000円の大台を割り込んだことで、相場は新たな局面に入った可能性が高まっている。しかし翌日には中国政府の介入によりひとまず、中国の株価が持ち直したことで日経平均も更なる下落を抑える局面でとどまった。

しかし、経済がグローバル化している中で、世界的に株式市場が混乱しています。今回の世界株安について、多くの解説では震源地は中国とされています。たしかに財新メディアが8月21日に発表した8月の中国製造業景況感指数(PMI)速報値は47.1と驚くほど弱く、まさにネガティブサプライズとなったことが、世界的な株価下落の1つのキッカケとなったことは間違いないと思います。さらに内容も良くなく、生産、新規受注、雇用など主要項目が全て悪化し、輸出受注は大幅な落ち込みとなり、最終在庫が積み上がるという内容でした。

それでは、今後どうなるかということですが、1つの大きなポイントは中国経済が復調するかどうかです。前述のように、中国経済の構造的な問題は別として、人民元高が中国経済に悪影響を与えているのだとすれば、人民元安が実現できるかどうかがポイントになるでしょう。

人民元安が実現するには2つの方法があります。1つは更なる人民元の切り下げが行われることです。8月11日からの人民元の切り下げは結局、米ドルに対して3%程度の切り下げとなりました。したがって、2014年半ばの水準まで戻すと考えると、あと10%ほどの切り下げが必要です。ただ、これを行うと他国はもっと苦しくなりますので、通貨の切り下げ競争が予想され、一時的にリスクオフ志向が進み、世界的に株価は大きく下がることになると予想できます。当然こうなれば日本株も影響を受けるでしょう。

もう1つの方法は米ドルが下がることです。8月上旬の人民元切り下げのあとも、引き続き人民元はドルペッグと言える推移となっています。つまり、米ドルが下がれば、実質的なドルペッグが続いているとみられる人民元も一緒になって切り下がりますので、人民元の切り下げなしでの人民元安ができることになります。

ただ、世界的に見て、利上げが検討できるほど景気が良いのは米国だけですので、金利の先高感から米ドル高の傾向が反転することは、考えにくいかもしれません。利上げのタイミングを遅らせて、その間に日本や欧州、中国の景気回復を待つとしても、それほど短期間に回復できるかは分かりませんし、将来の利上げへの不安はくすぶり続けてしまいます。一方、早期に利上げを行ってしまって、不安を一掃するという考え方もできるかもしれませんが、少なくとも9月に利上げが行われたとすると、大きなネガティブサプライズとなり、短期的にはリスクオフが一気に進むことになると思います。そうなった場合、当然のことながら、日本株も影響を受けるでしょう。

FRBは難しい舵取りを迫られることになると思いますが、いずれにしても、今後の大きなポイントの1つは米国の利上げの行方です。日本株も目先は反発していますが、いつショックが来てもおかしくない状況ですので、ショックに耐えうる体制を構築しておくことが肝要と思います。




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